フードバンクとは「食料銀行」を意味する社会福祉活動のことです。
安全に食べられるのに包装の印字ミスや余剰在庫などのさまざまな理由により販売することができない食品を企業などから寄付してもらい、食べ物を必要としている施設や団体、困窮世帯などに無償で提供する団体・活動です。
「フードバンク」の始まり
フードバンクは、1967年にアメリカのアリゾナ州で開始されたのが始まりと言われています。アメリカでは、現在200以上の団体が活動を行っています。また、フランスをはじめ世界中の国々においてもフードバンクの活動が行われています。
日本においては、現在の「セカンドハーベスト・ジャパン」が2000年に始めた活動が最初のフードバンクと言われています。現在、日本では130ほどの団体が活動を行っています。
「フードバンク」の活動
フードバンクは主に以下のような活動を行っています。
収集活動
- 食品関連企業からの寄贈による収集(品質に問題はないが、さまざまな理由で廃棄される食品を含む)
- フードドライブなどによる個人や一般企業からの収集
※フードドライブ:家庭で余っている食べ物を持ち寄り、まとめて寄付する活動
提供活動
- 児童施設やシェルター、社会福祉協議会、生活困窮者支援NPOなどの施設・団体等への食糧提供
- こども食堂、炊き出しや直接送付するなど、個人・世帯への食糧提供
「フードバンク」によるメリット
フードバンクの活用は、受け取る側、企業、行政にそれぞれメリットがあります。
受け取る側のメリット
- 食費の節約
フードバンクが福祉施設や困窮者の「食」に対して支援を行えれば、浮いた食費を必要な費用に転用することができるため、教育支援や自立支援につながります。 - 食への体験・心身の充足感の向上
さまざまな食品に触れることで、多くの体験が得られ、味覚の幅が広がり、食に対して楽しみを感じられるようになります。また、空腹感や甘い物への欲求が満たされることで勉強などの物事に対して集中力を増すことができます。
企業のメリット
- 廃棄コスト・環境負荷の削減
食品を廃棄する場合、保管費用や運搬費用、処理費用が発生する上、リサイクルする場合は分別の手間も発生します。また、食品を焼却処理する場合には二酸化炭素(CO2)が発生するため、フードバンクに寄付することで地球温暖化防止にも貢献できます。なお、フードバンクへ食品を提供する際の費用は損金に算入することが可能です。フードバンクを利用することでこれらの費用や手間、税金を削減することが出来ます。 - 従業員の士気高揚
まだ食べられる食品を廃棄することなく、フードバンクに寄付して世の中に役立てることで、従業員が社会に役立つ仕事をしているという意識が芽生えるだけでなく、社会貢献活動に取り組んでいる企業の従業員として、自分や所属企業に対して誇りを持つことができます。 - フリーマーケティング
自社の製品が配布されることで、将来的な潜在顧客の獲得に繋がります。子供の時から馴染みのある商品は、大人になっても選択することが多いですよね。
行政のメリット
- 食品ロスの削減
食品廃棄の抑制を目指す行政には、フードバンクの活用により食品廃棄物の発生を抑制させる期待があります。また、行政が備蓄している食料の入れ替えの際に、フードバンクへ寄付を行うことで行政自身が食品廃棄物を削減することが可能です。 - 財政負担の軽減
フードバンクによる食糧支援によって、生活保護受給者や生活困窮者の生命が維持されることが、自立支援や就労支援となり福祉予算の削減となります。 - 地域活性化
地域住民にもボランティアに参加してもらい、フードバンクを活用して地域を元気にすることで、民間と企業、行政の連携による「地域のセーフティーネット」を実現できます。
サステナブル(持続可能)な社会の実現
フードバンクの活動により、以下のSDGs(持続可能な開発目標)の達成が見込まれます。

2.1 | 2030年までに、飢餓を撲滅し、全ての人々、特に貧困層及び幼児を含む脆弱な立場にある人々が一年中安全かつ栄養のある食料を十分得られるようにする。 |
2.2 | 5歳未満の子供の発育阻害や消耗性疾患について国際的に合意されたターゲットを2025年までに達成するなど、2030年までにあらゆる形態の栄養不良を解消し、若年女子、妊婦・授乳婦及び高齢者の栄養ニーズへの対処を行う。 |

12.5 | 2030年までに、廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。 |
「フードバンク」団体・活動一覧
全国のフードバンク団体・活動のサイトをまとめました。フードバンクをお探しの方はご覧ください。